読書

2021.12.31_今年読んで面白かった本(2021年)

・『次の東京オリンピックが来てしまう前に』・『建築のことばを探す 多木浩二の建築写真 書評③』・『おもろい以外いらんねん』・『闇の自己啓発』・『10代から知っておきたい あなたを閉じこめる「ずるい言葉」』・『地方を生きる』・『MOMENT 2』・『芸術…

2020.12.29_今年読んで面白かった本(2020年)

今年は家で本を読んでいることが多かったので、今年読んで面白かった本をまとめました。 *** 建築・美術・デザイン ・『現代美術史』・『公の時代』・『未来のコミューン』・『必然的にばらばらなものが生まれてくる』・『思考としてのランドスケープ』・…

2020.11.26_Hippie Modernism

書評:「カウンターカルチャーのその後について」──Andrew Blauvelt "Hippie Modernism: The Struggle for Utopia" (Walker Art Center, 2015) * Hippie Modernism : 異なる価値観の緊張関係 本書は2015年にウォーカー・アートセンターで開催された同名の展…

2020.11.13_文化は人を窒息させる

書評:「文化的芸術への侵入言論」──ジャン・デュビュッフェ『文化は人を窒息させる』(人文書院, 2020) * アール・ブリュットという「別の芸術」 本書は、「アンフォルメル」[*1] の先駆者であるとともに「アール・ブリュット」の名付け親としても知られ…

2020.11.09_かたちは思考する

昨日の投稿では、杉浦康平さんがまるで建築を設計するかのように、造形物として本をデザインしていたことについて触れた。これに関して、平倉圭さんの『かたちは思考する:芸術制作の分析』(東京大学出版会, 2019)は、単にブックデザインが面白いというこ…

2020.11.08_疾風迅雷―杉浦康平雑誌デザインの半世紀

修士論文として建築雑誌のデザインに関する研究をしていることから、ここ半年くらい建築のメディアに関する本をいろいろと読んでいる。その中でも杉浦康平さんの雑誌のデザインを総覧した展覧会のカタログ『疾風迅雷―杉浦康平雑誌デザインの半世紀』(DNPグ…

2020.11.04_彷徨うコレクティブ

最近、『在野研究ビギナーズ 勝手にはじめる研究生活』(明石書店, 2019)を読んだ。この本では、大学に所属を持たず学問研究をされている「在野研究者」の方たちが自分の研究と生活との関係などを綴っていて、アカデミズムに対する認識の仕方も研究スタイル…

2020.11.03_ゆっくり、いそげ

これまで一緒に小屋をつくったりしてきた友達と「いつかお店を構えたいね」という話をしている。昔から「いつか本屋をやりたい」と思っていて、好きな本屋に行くたびに自分の本屋の選書を妄想している。あるイベントで期間限定の古本屋のようなことをやった…

2020.11.02_素手のふるまい

建築や美術において、制度の外側にある在野の実践や、素人の創造性に興味がある。例えば、新進気鋭の建築家が設計したどんな住宅よりも石山修武さんが『バラック浄土』で取り上げたようなセルフビルドの狂人たちのブリコラージュ的な住宅に惹かれるし、アー…